IoTセキュリティ 1

IoTとは

みなさんは、「IoT(アイ・オー・ティー)」という言葉をご存知でしょうか。

ここ2、3年、新聞やIT関連のインターネットメディアで取り上げられることが多くなり、この1年くらいは、テレビでもその名を聞くことが増えてきたのではないでしょうか。

IoTとは、英語「Internet of Things」の略称で、「モノのインターネット」と訳されます。簡単にいうと、パソコン、サーバ、スマートフォン、プリンタ以外の機器がインターネットに接続され、インターネット経由でデータのやり取りができるという仕組みを表した言葉です。

具体的には、テレビやエアコンなどの家電から、街角の防犯カメラや工場内で稼働する産業機器まで、ありとあらゆるモノがインターネットにつながり、膨大なデータがインターネット上でやりとりされるということです。

Google社が提供している、ある単語がGoogleの検索エンジン上でどれだけ検索されているか、トレンドを見ることができるツール「Google Trend」を使って「IoT」という単語を調べてみました。

Google Trendによる「IoT」の検索回数の変化

Google Trendによる「IoT」の検索回数の変化

この図は、日本で2008年1月31日から2018年1月31日までの「IoT」という単語の検索回数をグラフにしたものです。

左の軸は、下記のことを表しています。

・100 の場合はそのキーワードの人気度が最も高いことを示します。
・50 の場合は人気度が半分であることを示します。
・0 の場合はそのキーワードに対する十分なデータがなかったことを示します。

2013年9月までは検索回数はほぼゼロでしたが、2014年2月くらいからは徐々に検索回数が増え始め、2016年6月ごろまでは右肩上がりに検索回数が増えて来たことがわかります。

その後、2016年10月から2018年1月までは、人気度は100から75の間を行ったり来たりして、インターネットユーザーの間で注目を集めていることがわかります。

なぜIoTは注目されるのでしょうか

ガートナージャパンリサーチ部門の方が書いた記事によると、2014年10月にIT部門のリーダーを対象にグローバルで実施した調査では、多くのIT部門のリーダーが「IoTにより、ビジネスにインパクトをもたらすような何かが起こる」と認識していたそうです。

 2014年10月に、IT部門のリーダーを対象にグローバルで実施した調査では、「IoTはビジネスにインパクトをもたらすか」という質問に、約4割の人が「3年以内に自社のビジネスに影響が及ぶ」と答えた。2015年3月に国内で実施した調査でも、やはり40~50%の企業が「自社のビジネスに影響が及ぶ」と答えている。多くの人が「IoTにより、ビジネスにインパクトをもたらすような何かが起こる」と認識しているのだ。

出典: IoTのインパクト(1)—IoTがビジネスにもたらす4つの価値とは

一般消費者の立場からすると、自宅にあるエアコンやお風呂がインターネットにつながれば、外出先から帰宅する前にエアコンのスイッチを入れて事前に部屋を暖かくしたり、風呂のお湯をはることができて便利です。

産業界では、これ以上のインパクトをもたらします。

航空業界では、搭乗ゲートに設置されたビーコンという機器から発せられる無線電波を、スタッフが携帯しているスマートフォンで受信することにより、スタッフの所在、配置状況を離れた場所からリアルタイムで把握でき、人的リソースを効率的に配置する実証実験も行われました。

その他、自動車をインターネットにつなげ、運転中のデータを集め、安全運転のスキルを評価しその度合によって保険料を割り引く保険も開発されるなど、データ手動で既存のビジネスを効率化できたり、新しいビジネスが生まれるなど、産業界に大きな変革をもたらすことが予測されています。

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これはIoTがもたらす可能性の一端ですが、この他、工作機械や農機具から送電線や水道管などのインフラ設備がインターネットにつながれば、より効率的な生産、経営、社会運営までが可能になります。

「すべての企業がテクノロジーカンパニーになる」と予測するアナリストもおり、既存のビジネスがなんらかの形でインターネットにつながり、データを収集し利用し、新しいビジネス形態が生まれ、既存の業種とITの垣根がなくなるのではないかとも言われています。

このようにますます盛り上がっていくIoTですが、IoT機器自体の管理の不備により、様々なセキュリティ上の問題も発生しております。

次回は、IoT機器がもたらすセキュリティ上の問題をみていきます。